フルーツバスケット 2nd Season 21話「あったんだ。確かに」の感想です。


前回から続く由希の独白の回。
由希の過去が明らかになった、そんなお話でした。
由希がどれだけ辛い思いをしていたのか…あの帽子の君の話の時はどんな経緯で透くんと出会ったのか…由希くんメインのお話でしたね。この回は本当に…由希くん…。


▽以下ネタバレ含みますので注意してくださいね。
*第21話「あったんだ。確かに」
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由希がまだ誰にも伝えていない、情けなくてカッコ悪いこと……それは初めて慊人と会った時まで遡る。
物心ついた頃には、神様に一番近い存在として慊人の側にいた。
しかし、ある日を境に否定的な言葉を浴びせられるようになる。友達も去った。
母親からも見放された。
そんな日々の中で、由希の心のどこかが弾けて……。

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会いたかった、会いたくなかった。抱きしめたい、逃げ出したい。愛しくて、憎らしい――

由希がまだ幼い頃…慊人とはじめての出会い。
慊人と出会った瞬間…涙が出てきた由希…。
これは物の怪憑きの十二支全員が起きた事であり…由希も例外なく涙を流します。
それから…慊人と共に一緒に暮らす事になった由希。彼がどれだけ望んでも、帰りたいと母親に言っても…。
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やっと会えたね、僕のゆき…
気管支が弱く、よく咳をする由希に怒ったりする慊人ですが、そんな強そうな慊人ですが密かに泣いていた事もあったのだと。その理由は由希も知る由もなく。
ある日…慊人は捻じれた。

いきなり部屋の壁を習字で黒く染めながら、言います。
自分は由希みたく真っ暗な未来ではない、いらない存在ではないと、自分は選ばれた存在であると…その時から慊人は暴力的になっていきます。
鼠は嫌われ者なんだ、と。自分が構ってやらなきゃ存在する価値なんてないんだ、と。
言葉の暴力を由希にぶつける慊人…。

そして由希は気付きます、今まで他の十二支と今まで口を効いた事がなかった事を。
周りの十二支は仲良く話しているのに、由希だけはその輪に入れなくて…。
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それは自分の兄もそう。兄なのに会話もした事もないし興味がない目で見られる…。
そんな場所にいられなくなった由希は外に出た時に…猫憑きの夾に出会います。
あの十二支の輪に入れなくて、外から建物を見てる夾に。
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そんな由希を見つけた夾…彼は由希を見つけた瞬間…彼にずっと言いたかった事をぶつけます。
それは夾がずっとため込んでいた言いたかった事。
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おまえが全部悪いんだ、おまえのせいで…。おまえがいるせいでぜんぶ…っ。おまえなんかこの世からいなくなればいいんだ!!
夾から出た言葉…これは夾にとってはずっと言いたかった事でしょうが、由希にとっては最大の傷になった訳で…その後に母親から叩かれた事で…由希は誰からも必要とされていないんだ。
とそう思うようになっていき、そしてはじまる慊人による、暗い部屋の中での洗脳のような言葉。

いつか"救われる"なんて勘違いしないで

毎日毎日聞かされた慊人の否定の言葉はまるで呪いのように由希の中に入りこんでいきます。
誰かに助けを求めても誰も助けてくれない…。家族にも否定され…そして他の十二支とは違う学校に通わされていた由希は、夾や撥春や紅葉達が楽しく学校に通っている所を見て、友達という存在に憧れを持つようになります。
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だから言っただろ。勘違いするなって
ある日、学校で由希ははじめて声をかけられ、一緒に遊び、友達ができます。
はじめての友達…それは由希にとって凄く嬉しくて、その結果浮かれてて…女の子に注意するという事を忘れていてしまっていた結果…女の子に抱き着かれ、鼠に変身してしまったのでした。
その結果、友達の記憶を隠蔽する事になり…由希は泣きながら消さないでほしいとはとりに言いますが、その言葉は届かず由希のはじめての友達は由希の事を忘れてしまっていました。

そんな中、再び出会った由希と夾。
夾が落とした帽子を由希が拾うのですがその帽子を受け取るのを拒否した夾…その帽子は由希が預かる事に。
そんな由希が見たのは…由希がずっと欲しかった…ものでした。

抱きしめてくれる両親、帰りたいと願う家、みんなが笑っている場所、みんなが離れていかないような自分。欲しかった、欲しかった…

由希の喘息が段々酷くなっていき、部屋の中でずっと過ごす日々が多くなってきた冬の頃。
由希は心も身体も弱っていっていました。両親、兄は見舞いにはこないまま、慊人の言葉に耳を傾ける日々…そんな中、慊人は夾の両親の事、そして夾が由希を憎んでいる事…母親の葬式の時に由希を殺して自分も死ぬと言った事…そんな事を聞きます。

否定の言葉だらけを受けて、自分はこの世からいらない存在なんだと由希は思うようになります。

世界は暗く、嫌われて必要とされていないなら、今、ここにいるぼくに意味なんて何も無い

そんなある日の早朝。
夾の帽子を見て…由希は考えこみます。自分が本当にいなくなってしまえばこの気持ちも消えてなくなるだろうか…。
そんな事を考えている中…由希の心は弾けました。着替えて、夾から預かった帽子をかぶって草摩の家の外から逃げ出します。

諦めが悪かったんだ、きっと

まだ夜が明けてすぐの知らない街を走る中、由希が見かけたのはひとりのお母さん。
娘が行方不明になって凄く心配し、動揺しているその人を由希は見てこんな母親もいるんだと知る事になります。由希にとって母親は由希の母親しか知らなかったですからね…。
その母親は今日子さんだった訳ですが、ここの今日子さんと警官のやり取り楽しかったです(笑)。

由希は行方不明になった女の子を走ってる最中に見かけた事を思い出し、その子の元に行きます。
由希を見つけたその女の子は…由希にすがるように由希を追いかけてきます。

あの子の世界はぼくにもう迷子にならないよう頼ってる。ぼくを、ぼくを…必要としてくれてる

転んでも、由希を見失いように必死に追いかける女の子…その子を見て由希ははじめて必要としてくれる存在を知ります。
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ほら、ついたよ。がんばったね
由希は心の中で想いながら帽子をその女の子にかぶさせてあげて、由希はその子の前から逃げ出します。その女の子は自分の家の前についた事に気付き、お母さんを呼び、再会できたのでした。
そんな様子を見て、体が弱り鼠になってしまった由希は思います、よかったねと。

ぼくは少しは役に立てた?だったら嬉しい、嬉しい…とても嬉しい

由希はこの時に誰かに必要とされている事があったんだ、確かにあったんだと。
その子が忘れてしまってもそれは確かにあった…由希にとって大切な思い出だったのだと。
その時に思った…この世は光に包まれた優しい世界なんかじゃない、でもそれだけじゃない、暗闇だけじゃないのだと。


ずっと過去の事を思い出していた由希…隣で由希が話す事を待ってた翔に由希は、子供の頃の事を考えていた事を話します。思いだすと吐きそうな事ばかりだったけど、そんな時に出会った女の子…透との出会いがどれだけ大きかった事なのか、と。
あの女の子…透との出会いで頑張ろうと思ったけどやっぱり希望は潰され、絶望へ…夾への憧憬は嫉みへと変わっていった…ただ友達になりたかっただけなのに。
そんな由希の前にまたあの時の女の子…透はもう一度現れました。
あの帽子を透の部屋で見つけた時…由希はどんな気持ちだったんでしょう…また救ってくれた、そう思ったのかな?と考えたり。

側に…近くにいて。こんな俺の話を聞いてくれて、呆れるでも叱るでもなく何度も何度も。…何度も受け止めてくれた…「お母さん」みたいに

透から沢山色んなものを貰った由希。
それは由希がずっとずっと求めていたもの…「母親」という存在。それを透に求めていたんだと。
由希が透に抱いたその感情は…母親に向けたもの。その気持ちをはじめて由希は他人の翔に話したのでした。


以上21話でした。
由希くんの過去のお話。フルバの初期の方からあった帽子の君の経緯なども明らかになった他、由希くんの辛い過去が丁寧に描かれてました。
本当に由希くんと夾くんは真逆ですよね、欲しいものと持っていたものが。それがまた更に切なくて。
そして由希くんにとって透という存在はどれだけ大きかったという事が。由希くん幸せになって…!

次回、まだまだ由希くんの独白は続きます。次回の感想もよろしくお願いします!