フルーツバスケット 2nd Season 19話「無いんだ、どこにもっ」の感想です。


前回の18話にて、紫呉の家で倒れかけていた所を見つけた透。
怯える依鈴を抱きしめる透ですが…。

そんな訳で今回も依鈴回。
依鈴と透の関係が大きく変化した回ですね、そして透くんの闇も…。


▽以下ネタバレ含みますので注意してくださいね。
*第19話「無いんだ、どこにもっ」
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依鈴が目を覚ます。
錯乱して気を失ったので意識が戻るまで紫呉の家で休ませてもらっていたようだ。
依鈴は何かと気にかけてくる透に、「呪いを解こうとするのは止めろ」、「お優しい世界で生きていけ」と警告する。
だが、譲れない透も「出しゃばります!」と反論。
感情が抑えきれなくなった依鈴は衝動的に家を飛び出す。


依鈴が目を覚ますとそこには依鈴の母親…ではなく透が目の前にいました。
あのまま気を失って馬になってしまった依鈴を、透のベッドに運び、そして看病していたのは透でした。呼ばれてやってきたはとりは依鈴に帰るぞと声を掛けますが、依鈴はそれを拒否し窓から飛び降りようとしてしまいます。そんな依鈴を見て必死に止めようとする透…しかし依鈴は体調が悪く歩ける状態ではなかったのでした。

解く方法を見つけられないまま自分は何をしているんだろう…こんなままじゃ終わりはこない。
そう思う依鈴。その一方透は依鈴を心配します。
紫呉は相変わらずの冗談で誤魔化しますが、はとりに言います、依鈴は呪いを解こうとしているのだと。その事実に驚くはとり…。呪いが解ける…途方のない話だと思うはとりですが紫呉は聞きます。本当に?と。
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聴こえてこないか?…壊れていく音
相変わらず紫呉は意味深ですね…。ここの紫呉、凄く好きです。

透の部屋で横になる依鈴に由希は会いに行きます。
由希が伝えたかったのは撥春の事。撥春は今でも依鈴の事が大好きなのだという事を。

依鈴は考えます。
以前撥春から聞いた透の事。由希と夾の雰囲気が変わったのは透がきっかけなのではという事を。
撥春は透の事を普通の子、そして優しい。と依鈴に伝えます。
依鈴は思います、撥春も優しいよ、と。

優しくて、優しすぎて、優しい人は…可哀想

だから依鈴は透には会いたくなかった。
しかし偶然紫呉の家に行った時に見かけた透を見て焦げるような衝撃を受けたのだ、と。

そんな事を考えていた依鈴に透が会いに来ます。
依鈴の体調を心配する透に依鈴は言います、呪いを解こうとするのはやめろと。
十二支の皆の事を見下しているのか?憐れんでいるのか?そんな事は全て余計なのだと。

お優しい人間はお優しい世界で生きていけばいいんだ

その言葉は依鈴の本心ではない…ないのです。
これ以上優しい人が損をするのは、傷つくのは嫌なのだ、傷ついた姿は見たくないのだと。
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優しい人は撥春であって、そして透くんの事でもある訳で。
依鈴は透と関わる事でまた優しい人を傷付けてしまうのではないかと恐れていたのです。

依鈴が呪いを解こうとしている事を知った透は、関係ないから出しゃばるなと言い張る依鈴に対しそれを拒否します。

嫌です、出しゃばります!!

依鈴に譲れないものがあるように自分にも譲れないものがあるのだとそう叫ぶ透に、うるさいと叫ぶ依鈴…普段そんな言い合いなんてしないような透の喧嘩の声に由希と夾も驚いてましたね。
そんな中…依鈴はついに…言ってしまいます。

無いんだ、どこにもっ!方法なんて…誰も知らない…こんなんじゃ…アタシ、アタシ…もう、どうしたら

そう言って部屋から飛び出して行った依鈴。
そして改めて思います、だから近づきたくなかったのだ、と。透は自分をそういう気持ちにさせる子だからと勘付いていたから。
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泣いてしまいたかった。駆け出してあの膝に躰をあずけて心をあずけてしまいたかった
あの時、透を初めて見た時に思った感情。それは憎い気持ちなのではなくただ…透に向かって抱えてる事を喋って甘えてしまいたい…そう思ったのだと。

しかしそれをしてしまうのは可哀想だ、と。
優しい人をこれ以上自分なんかに巻き込んでしまってはいけない…と思っていたのに。
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泣くもんかって決めていたのに。ごめん、すがってしまう。こんなにも自分は無力でこんなにも弱い、ごめん
依鈴は泣きながら透に言います、呪いを解く方法が分からない、もうひとりでどうしたらいいか分からないの、と。何もできない一人だと…。そんな依鈴に透は言います。
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一人は恐い…。孤独は…恐いです
一人の"ひとり"と孤独の"ひとり"。この表現の仕方には本当に…!
この表現が本当にフルバらしくて大好きなんですよね。

そんな2人を見て由希は思います。
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俺とリンはひとつだけ似てると思った。求めたもの
リンと由希が透に求めたもの…それは…やっぱりあれですよね。

数日後、学校にて由希は撥春から依鈴のお見舞いに行ったら点滴を振り回されたと報告されます。
暫くはまだ撥春は依鈴とは2人きりになれないみたいですね。
そんな中、公による由希を呼ぶ校内放送が学校に響き渡ります。これにはプリユキも殺意を抱く(笑)。
そしてそんな2人の前に翔もやってきて相変わらずの騒がしさに発展。
翔と言い争う由希を見て、撥春は優しく笑みを見せ、翔に由希の事をよろしくと伝えるのでした。
ここの撥春も凄く好きですね、由希の居場所だと認めてくれたんだろうなって。

帰宅後、文化祭のキャンプファイヤーの話をしながら透が皆の前に出したのは手作りのゼリー。
そんなゼリーを見て依鈴のお見舞いに行ってる事を見抜いてしまう夾。
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透の考える事は分かってしまうこの2人が本当に尊い…可愛いです。

次の日、依鈴の見舞いに行った透。
依鈴のために何か出来ないかをずっと考えて、依鈴が食べたいと言ったゼリーを手作りしお見舞いに参上…透は依鈴と仲良くなりたい一心なんですよね。
病室では髪を結んでいた依鈴が…!これはめちゃくちゃ可愛い…!!
そんな依鈴にゼリーを渡し、楽しそうにする透ですが依鈴からここに来るのは呪いの事について知りたいのだろ?と聞かれ透は呪いの事は頭から抜けてしまっていた事を思い出してしまいます。

慊人は呪いは不変なのだと言いました。
同じ場所で同じ時間をずっと一緒に過ごしていく。それが呪い。
依鈴は記憶が残ってる訳ではないけど、なんとなくわかるものがあると言います。

神様と十二支達は約束を交わした。きっと遠い…何百年も遠い昔…永遠に一緒だと。幾度となく生まれ変わっても側に行く、離れない、会いに行く、ずっとずっと…一緒だと

その約束に草摩家はずっと縛られているのだと。
その約束、絆が傍からみた"呪い"。

依鈴の話を聞いた透は紅野に協力を頼むのは?と聞きますが依鈴は紅野は慊人の言いなりで胡散臭いし、十二支の仲間だと思えないのだと言い張ります。
あの紅野を知ってる透はその事を否定しようとしますが…依鈴は透に聞きます。

おまえの一番大切なモノって何?

しかしその言葉に透はすぐに即答できないのでした。

帰宅した後、寝込んでしまった透。
そして夢の中で懐かしい風景を見ます。それは透と今日子さんが住んでいたアパート。
あの日亡くなる日の今日子さん…透は夢の中で叫びます。

ダメ、いっちゃだめ。行かないで、もどってきて、いなくならないで

目を覚ますといつもの紫呉の家の透の部屋…透の目には光がないまま、透は開けた扉をそっと閉めます。
そして病室で依鈴は思います、あの子にも自分でいう撥春みたいな存在が現れてくれたらいいなと。
孤独を怖いと知ってる人は、自分の扉を開いてくれるそんな存在を求めている。そして人間を愛さずにはいられないのだ、と。


以上19話感想でした。
依鈴との距離が一気に縮みましたね。依鈴のこの話本当に大好きで…依鈴が求めていたのは愛情。
そんな愛情を透くんは与えてくれた。これから仲良くなっていく2人に注目ですね。

さて次回は生徒会回!真知の話ですね…そして由希も…!次回の感想もよろしくお願いします!