フルーツバスケット 2nd Season 18話「キスしよっか」の感想です。


今まで謎に包まれていた依鈴の過去が明らかになるお話。
依鈴の過去は涙しながら読んだ記憶があります…こんなひどい事ってないよ、と。
彼女には幸せになってもらいたい、そう心から思いましたね。

そしてやっぱり撥春がかっこいい…!!


▽以下ネタバレ含みますので注意してくださいね。
*第18話「キスしよっか」
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依鈴は具合が悪いにも拘わらず、ひとりで呪いの解き方を探し続けていた。
しかし、手がかりはみつからない。
仕方なく、また紫呉を訪ねるも吐き気に襲われる。
そこへ透が帰宅。
透の姿が母親と被り、依鈴は錯乱状態に……嫌な夢でも見ているのか……昔は私もパパもママも――まるでお芝居のように――倖せだったのに……。


もうすぐ赤ちゃんが産まれる燈路のお母さん。
そんなお母さんの話をしながら帰る燈路と杞紗…燈路のお母さんは生まれてくる子が男の子でも女の子でもどちらでも愛してる事に変わりはない…と。幸せいっぱいに話ます。
そんな親子を遠目で観ていた依鈴…そんな依鈴に気付いた燈路は依鈴に話しかけます。
依鈴の顔色はすごく土色…ちゃんと食べているのか心配する燈路に依鈴は言います。
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どうして私にかまうのか…あの場に居合わせた事を気にしてるなら忘れろと。
そして両親に愛されて平穏に生きろ、と。言い方は冷たいですが燈路を案じるかのような、自分に近づきすぎると危ないと言っているような…。
燈路の目には両親に愛される事は間違っている事のように映ったようで…燈路は依鈴に言います、呪いを解く方法なんてないんだろう?と。

紫呉の元を訪れて紫呉に呪いを解く方法を聞いた依鈴。
それを教えてくれるなら自分をあげると言い…。
そんな紫呉から呪いを解く方法なんて知らないとはっきりと言われてしまい、その事に依鈴はショックを受けます。慊人に近い紫呉なら…と思っていたようですが、紫呉自身は慊人には信頼されていないとはっきりと言われてしまいます。

力もなく器も小さく…くだらない、最低な男だよ

そう語る紫呉さんが本当に…。
呪われたままでそのままでもいい…呪いを解こうとする奴がどうにかすればいい…そう想ってる最低な奴なのだと自分で言っちゃうのがね。

しかし依鈴は諦めきれず、草摩家で何か資料がないかと探ります。
しかし体調を崩していた依鈴は倒れかけてしまい、しかしその度に浮かぶ撥春の姿、そして昔の嫌な過去の事がフラッシュバックし草摩家の中を歩き続けます。
しかしそこで慊人が撥春に迫っている所を見てしまい、草摩家から逃げ出してしまいます。

全て終わらせる…その意志で向かったのは紫呉の家。
しかしそこで倒れ込んでる所を透に見られてしまいます。

その透の姿が依鈴の母親と重なり、混乱して「パパ、ママ、おこらないで」と叫ぶ依鈴…そんな依鈴を透は抱きしめます。

思い出すのは依鈴の過去。
十二支の誰よりも母親も父親も優しい幸せな家族だと思っていた幼い頃。
しかしその幸せな空間は依鈴の一言で壊れてしまいます。
幸せな家族は両親が必死に作り上げた偽りで…バレてしまったその瞬間から依鈴は両親から暴力を受けるようになってしまった、と。

二度と戻せなくなってアタシのコト…いらないって

父親から言われた「いらない」という言葉。それが怖くてたまらないのだ、と。
中学生になった依鈴は両親の機嫌を窺いながら生活していました。機嫌が悪い時は暴力を振るわれる…しかしそんな生活もとある事がきっかけで終わってしまいます。

ある日道端で倒れた依鈴を助けたのは撥春。
撥春とは以前一緒に遊んだ事があるそれだけの仲。しかし撥春にとって依鈴から言われた言葉は嬉しい一言だったんだろうな、と…!
撥春は籍真に依鈴の事を助けてもらい、依鈴は病院へ…その結果、虐待の痕もバレてしまい依鈴は全部自分が悪いのだから両親には言わないでと懇願。
自分の帰る場所がなくなる前に、と依鈴は両親の事はほっといてと言いますが、その両親は依鈴を前に「もう帰ってこなくていい」と告げます。
依鈴が一番聞きたくなかったその言葉。もう自分はいらないんだと言われたその言葉。
依鈴の両親は容赦なく彼女にそれを浴びせます。
その両親に文句を言ったのは撥春でした。

おまえらは自分らがしてたことを"悪い"って思わねぇのかよ。あやまれよ…リンにあやまれ!

その言葉は依鈴の両親には響きませんでしたが、依鈴には響いていました。
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春…あり…がと…
こうして依鈴の家が終わりをつげ、依鈴は楽羅の家に世話になる事になりますが、楽羅の家に馴染めないまま依鈴はひとり自分はどうして産まれてきたのか…そんな出口のないことを考えながら生きていました。そんな依鈴を家から連れ出したのは撥春。
他愛のない話をし、一緒にご飯を食べて…依鈴は撥春と一緒にいる時間は苦痛じゃなく、撥春といる時間が長くなるにつれて笑顔も見せてくれるようになっていきます。
そんな撥春を好きだと思うようにも…。
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リン…キスしよっか
ある日、突然言われた言葉。付き合おう?とかより先にこの言葉が出るのも撥春ですよね。
なんで?と問う依鈴に撥春は言います。

好きだから

慊人にバレたらまずいと拒む依鈴ですが、やっぱり依鈴は撥春が好きで諦められなくて…。
撥春じゃなくちゃ駄目、撥春の全てがほしいと思ってしまう。

俺はリンを望む。リンは俺を望まない?一緒にいたくない?

その言葉を聞き、依鈴は撥春を受け入れます。
大好きが止まらなくて、撥春が欲しくなる…しかし同時に怖くなる、慊人にバレる事が。

そして…少し季節が廻った後…慊人にバレてしまいます。
依鈴に対し、だから女はずる賢くて嫌いなんだと吐く慊人。そんな慊人はどちらが先に唆したのかを聞いてきます。撥春か、依鈴か…。
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慊人ははとりの目の負傷の話を出し、慊人の恐ろしさを依鈴に伝えます。
そんな事言われたら依鈴は自分から唆したと言わざるを得なくて…その結果、慊人から殴られてしまう依鈴。
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恐怖におびえる依鈴をつまみ上げ、依鈴に対し酷い言葉を浴びせます。
お前はダメだ、数合わせなんだ、お前の価値を思い知れよ、と…。
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おまえ…いらない
最後に言われた慊人からの言葉。それは両親からにも言われたあの言葉でした。
そのまま依鈴は慊人によって2階の窓から突き落とされてしまいます。

いらないって言われてきたアタシを望んでくれる人がいた。嬉しい…なんて倖せな事なんだろう

依鈴の中に浮かぶのは撥春への感謝の言葉。
そしてこんな自分を愛してくれた撥春へ何かしてあげたい、今度は自分が撥春を倖せにしてあげるのだ、と。

解放しようアタシから。慊人から。全ての柵から。解放してあげたい。春のほんとの"倖せ"はもっと広い世界にあるんだよ。捜そう、見つけ出そう。アタシの手には何も残らないまま…終わってもいいから


以上18話感想でした。
もう依鈴の事を想うと言葉が出てこないです。彼女がどうして呪いを解こうとしてるのか、撥春に冷たくしながら避けながら行動してるのか全てが繋がっていきますからね。
依鈴…幸せになって。本当に。
しかしここの慊人は本当に許せないですね…例え慊人にも色々事情があったとしてもですね。

次回もまた依鈴のお話。彼女が救われますように。