オリジナル創作「ボクと、恋と、御主人様。」の23話です。




廉馬と、女装姿?(女の子ですが)の瑞稀の奇妙な出会い?も一応完結です。

今回は瑞稀視点中心となります。



▽以下オリジナル含みますので注意してくださいね。





夏の日差しが眩しい今日

やはりお洗濯日和だな!

そう思い、罰として課せられた洗濯を俺はこなしていた



「うんうん、いい洗濯日和だよ。これは洗濯もはかどるな!」

「無駄口叩かずにほら、干す干す。まだ仕事は沢山あるわよ、麻くん?」

「結衣様、恐ろしいです…ただまた屋敷で迷っただけなのに」

「だけ?」

「何でもないです…」



そんな会話を結衣さんとしていると凄い勢いでこちらに向ってくる千怜様と楓くんがいた



「あ、千怜様。お出かけですか?」

「ああ、出掛けてくるっ!」



そう俺に目線も合わさず二人は風のように去っていった



「楽しそうねぇ千怜様」

「??」





23話「初デート大作戦!」





ボクは何故か廉馬さんと二人で歩いていた

後ろにはボク達の邪魔はしないようにと隠れるように伊織さんと天満さんがついてきていたがボクにはバレバレだ

廉馬さんは隣で何故か唸っていた

これはどうしたら良いのだろう?



「あの、今からどこへ?」

「あ?あー、どこへ行こうか?行けばいいんだ…」

「?」



廉馬さんはよく分からない返事を返してきて、ボクはこの状況を整理した


1.お散歩

2.街中を歩く訓練

3.熱中症に対する訓練

4.競歩訓練


さぁ、どれだ!?



「競歩訓練…ですかね」



しかし返ってくる答えはない

廉馬さんはどれだけ考え事しているのだろう



「あ…」



ボクはとある店を見つけ立ち止まった

目の前にあるのはゲーセンと言われるゲームが沢山置いてある店だった



「ゲーセン?……みゆさん、ゲーセン好きなのか?」

「あ、いえ。はじめてなもので」

「マジか!?あー、西園寺家だもんな、普通行かねぇよな。……入る?」

「はい」



こうしてボクのゲームセンター初体験が始まった




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「色んな音が混ざり合ってますね、聞き分ける訓練に丁度よさそうです」

「訓練?……あー、何から遊ぶ?やはりUFOキャッチャーが定番か?」



そう言って廉馬さんがボクを連れて行ったコーナーには沢山のぬいぐるみが箱の中に詰められていた



「!?」



しかも可愛いぬいぐるみが!!



「お、みゆさんはぬいぐるみ好きなのか?」

「いえ、生まれてこのかたぬいぐるみというのに触れた経験があまりなく……」

「マジか…金持ちは沢山持ってそうなイメージなんだが…」

「でも…可愛いですね」

「!?」



廉馬さんはボクを見て真っ赤になっていたがボクはそんな事よりぬいぐるみに釘付けになっていた



「よし、俺が取ってやる。今日の礼ってことで」

「え、とる?」

「ああ、こうやってな…」



廉馬さんが小銭を取り出し箱に入れ、ぬいぐるみが入った箱についていた機械が動きだした

それはぬいぐるみを救おうとするも、かすれて、ぬいぐるみは取れなかった



「あー…やっぱ一回じゃ無理だな。すまねぇ、何回かやって取ってみせるな」

「は、はい…」

「うっしゃ。やるぜ」



そう言って廉馬さんはお金をつぎ込んでぬいぐるみ救出作戦を開始した

ボクから見たらあのぬいぐるみはあの角度でアームを滑らせたら取れるのでは?と予測できたのだが頑張る廉馬さんにそれを言ったらダメなような気がして

廉馬さんを見守る事にした



「おっしゃぁぁ!」



10分後

廉馬さんは見事目標を達成した



「おめでとうございます。ぬいぐるみ救出作戦成功ですね」

「ああ、救出ってのはなんか違う気もするけどな」



廉馬さんは今日一番の笑顔を浮かべそのぬいぐるみをボクに差し出した



「ほら。お礼」

「しかし、いいのですか?廉馬さんが救出したのに…」

「みゆさんに受け取ってもらうために助けたんだしな。お礼って言っただろ?」

「…はい、ありがとうございます。大切にしますね」



ボクはそのぬいぐるみを抱きしめた





次にゲームセンターを歩き回り、見つけたプリントシールの機械



「中はどうなっているのでしょう?」

「さ、さぁ?」



ボクが興味深々に中の構造を気にしていたら

後ろからついて来ていた伊織さんから押し込められプリントシールを廉馬さんと撮影する事なり



「伊織…いつかしめる」

「??」



狭いプリントシールの機械の中で写真を撮り

二人でそのシールを半分こもした



「ゲームセンターって楽しいところなんですね」

「だろ?お嬢様も分かるやつは分かるんだな」



ボク達は二人で楽しんだのだった





+++++++++++





「げっ。またその大技かよ…みゆさん、実はこのゲームのプロなんじゃ?」

「いえ。はじめてですが」

「はじめての奴の動きじゃねーよ!」



ボク達はゲームセンターの格闘ゲームで対戦していた

いつの間にかゲームセンターにいるのが楽しくなり時間を忘れる程に戦いはエキサイトしていた



「こういう場合は避けるよりあえて攻撃した方が実戦でも黒星を取ることができますね」

「みゆさん、なんか色々凄い人だな、あんたって…」

「はい、こういうのを見ても勉強になるものです」

「そっか…」



「勝負だーーーっ!!」

「「!?」」



戦いの分析をしていた最中、聞こえてきたのは



「れんちゃん!みず…じゃなかったみゆきちをかけて俺と勝負だーーっ!」

「は?楓!?」



楓だった……



「瑞稀。帰りが遅くなりすぎだ」

「千怜様、どうしてここに?」

「ああ。こいつに聞いた」



そうやって差し出した手には伊織さんが掴まれていた

千怜様に捕まって洗いざらい聞き出されたのだろう

ボロボロだ



「はい。成り行き故こうやってゲームセンターで訓練を…」


「馬鹿かお前は。これは訓練じゃないだろ…」



千怜様は溜息をつきながらボクを見て

そして恥ずかしそうに目を逸らし言った



「今度は俺がお前を、連れてきてやるから、覚悟しとけよ」

「はい」



真っ赤になる千怜の後ろでは楓と廉馬さんが白熱した戦いを開始していた




++++++++++




「いやー楽しかった!ゲームセンターって楽しいね!」

「お前は何しにゲーセンに来たんだ」



あたりはすっかり日が落ち、ゲームセンターを出たボクらは帰路につこうとしていた

あれから楓がゲームセンターははじめてだ!

と騒ぎだし、またゲームセンターをまわることになりハチャメチャな1日を過ごしたのだった



「千怜が実は音ゲー苦手って意外だよな、なんか勝てる要素があるって知って清々しい」

「黙れ伊織」



何だかんだで加わった伊織さんや天満さんも楽しそうで

千怜も珍しく楽しそうな表情をしていた



「廉馬、そろそろ帰らないと、店混むよ?」

「ああ、お使いの帰りだったしな」

「ん?帰るのか?廉馬」

「ああ、店手伝うからな。伊織じゃーな」

「おう」



そう言って去ろうとした廉馬さん

ボクは彼に告げなければならない事があるのを思い出し



「廉馬さん!」



彼を引き止めた



「!? み、みゆさん」

「は、はい。ぬいぐるみありがとうございました。大切にしますね」

「あ、ああ。またな!」



廉馬さんは耳まで真っ赤になり、それでもボクを見ながら手を振りながら天満さんと一緒に帰っていった



「俺が後から廉馬に瑞稀ちゃんの連絡先教えといてやるよ。そしたらまた遊べるだろ?」

「伊織さん。しかしそれならこの格好をまたしなければいけませんね」

「いいじゃん、似合うし。またぬいぐるみ取ってもらえよ」

「駄目だ」

「千怜は固いなぁ、束縛すると嫌われるぞ?」

「うるせぇよ」



「では、伊織さん。連絡先教えてください。ボクからお礼のメールしますので」

「いいぜ」

「みずきちの持ってるぬいぐるみ可愛いね。どうしたのそれ?」

「はい、廉馬さんから取ってもらいました。ボクが可愛いと言ったら頑張ってくれて…」

「みずきち、ぬいぐるみ好きなの?」

「は、はい。可愛いですよね。おかしいでしょうか?」



「ちょっと俺、ぬいぐるみ取ってくる!」

「おい、待て馬鹿楓!」

「ちぃくんには負けないっ!」

「待て!」



騒がしく二人並び

千怜と楓はまたゲーセンに戻っていった



「帰らないのでしょうか?」

「ははっ、楓らしいな」



伊織さんとボクは二人で笑い合うのだった



そんなとある夏の日の休日だった





++++++++++



「疲れた…息子使い荒いんだよ、ほんとに…」



帰ってから、休んだ分遊んだ分、店を手伝って、クタクタになった身体を起こし、メールを確認した



「!?」



そこには知らない奴からメールが来ていた

いつもなら削除するのだが、件名に今日出会った、今日1日ではじめて好きになった人の名前があった



“みゆ“



メールにはお礼の言葉と楽しかったという内容が綴られていた



「お、俺は。そ、そんなんじゃねーし!」



誰に向って言ってるか分からない変な言い訳をし

俺は机に置いておいたプリントシールを机にしまった



「また、会えるよな?」






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23話でした。
夏の日のデート、完結です。

一応廉馬にフラグを立たせるのが目的だったのですが瑞稀目線にしたため分かりにくいフラグになったかな?と。
瑞稀自身はデートだとは気付いてはおりません。鈍感というか恋を知らないので。

千怜と楓はゲーセンははじめてな設定なのであの後楽しんできっと何円もつぎ込んでぬいぐるみゲットして瑞稀に渡したでしょうね。


ここまで読んでくださりありがとうございました!
次回もお楽しみにです!