オリジナル創作「ボクと、恋と、御主人様。」の21話になります。




今回も瑞稀視点になります。
ある休日の瑞稀の一コマですね。主人公らしくたくさん動いてもらわねば!!




物語詳細やキャラ紹介などはボク恋カテゴリーの総まとめの記事を参照よろしくおねがいします。





▽以下オリジナル創作含みますので注意してくださいね。













「いい?瑞稀ちゃん。知らない人にかっこいい武器レプリカがあるからついておいで・・・とか言われてもついていっちゃダメよ?」

「ボクは子供ですか・・・そんなことはありえません」

「いや瑞稀だからありえるんだ・・・」



ボクは何故か子供扱いされていた――






21話「夏の日の出会い」






夏休みに入る前の休日の暑い日

ボクは1日休日を言い渡された

なので久々に買い物に出かけようと思い千怜に申し付けてみると、何故か結依さんまでやってきてこんな大事になってしまったのである



事の発端は・・・







「そんなTシャツとジーパンな男性用ファッションで出かける気じゃないでしょうね、瑞稀ちゃん!!」






そんな結依さんの一言だった

男装するにはぴったりな服装だと思うのだが・・・



自分で言うのもなんだがボクは一般の女子より女子力というものがほぼ皆無だ

ファッションなどどうでもよく、動きやすくあと懐に武器など隠せるような服装が一番好きだ

普段は執事服で千怜の買い物などにもくっついていっていたが今日はオフなのでと普段着ない私服をひっぱりだしてみたらこの言われようだった



「そのつもりです」

「瑞稀ちゃーん!!あなたは女の子なのよ?女の子!!おねえさんはおねえさんは・・・」

「なんだかよくわからないですが泣くのはやめてください」



泣く結依さんにハンカチを渡す

そんなところは女子っぽいのよね・・・と何か呟かれたけども



「そんなわけで、瑞稀にはこのままの外出は許可はできないからな」

「そんな無茶な・・・」



ボクの男装の事実を知っているのはこの屋敷では旦那様と千怜と結依さんだけだ

そんなボクが突然可愛い恰好などしたら女装趣味と思われるのではないのか・・・



「ボクは女装趣味はありませんので」

「・・・お前、女だろ」



千怜のツッコミが入る中、結依さんが立ち上がり決意したようにドアに向かった

諦めてくれて・・・はないようだ



「・・・この日のために貯蔵していた瑞稀ちゃんコレクションが役に立つ日がきたようね」

「コレクション?」

「なんだか嫌な予感が・・・」



そう言って結依さんは自室に戻り、10分後

とあるトランクやポーチなどを持ってきた




それをボクが開けてみると・・・

フリフリのかわいらしい服などが詰まっていた



「・・・かわいらしいですね」

「そう言いながらトランクしめないで!これから瑞稀ちゃんには女の子に変身してもらいます!!」

「・・・・・・」



買い物やめようかな・・・そう思いはじめていた








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『ちぃくんはろはろー?』

「なんだその挨拶は。切ってもいいか?」

『早いよ!まだ通話時間10秒も満たないよ!?』

「オレは忙しいんだ、迷惑電話なら断る」

『友達からの電話なのにこの態度・・・ちぃくんは何やってるの?』

「廊下に立ってる」

『え?』

「廊下に立ってる」

『いや大事な事じゃないから2回言わなくてもいいんだけど・・・廊下!?ちぃくんそれは夢の「廊下にたってなさい!」だね、うらやましい!!』

「そう思うのは楓みたいなバカだけだな」

『いやーそれほどでも・・・』

「じゃあな」

『わーわー切らないで!!なんで立ってるの?悪い事したの?』

「んな訳あるか。瑞希が着替えてるんだ、オレの部屋で。結依による瑞稀女子らしさアップファッションコーデの時間なんだと」

『!?!?』

「なんだ?」

『今から行ってもいい?』

「・・・・・・」




ピッ

無言で電話を切りスマホの電源を落とした

これであのうるさいのからは連絡はできないはず、面倒な事になりかけていた。危ない危ない





あれから数十分

瑞稀はフリフリにあまり耐性がないのかかなり嫌がり逃げ回り、そんな瑞稀を捕まえるのに一苦労

それから結依に捕まり着せ替え人形にされている

あまり女の子らしい恰好をしない瑞稀にいきなりあのフリフリは難易度が高かったようだ




なら・・・

あれを出すしかないなと考えていた――





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ボクはもう疲れ果てていた――

女の子というのはなぜこんなに洋服が好きなのか・・・着せ替え人形の気分だ

フリフリはボクにとっては難易度が高く、髪の短いボクには到底似合わなかった



「うーん。もうちょいフリルがないのを選んでみようかしらね」

「結依さん・・・」



疲れてしまい買い物をあきらめようと言おうとした瞬間




コンコン――



ドアの音が響いた



「はいー」

「結依、今いいか?」

「大丈夫ですよ」



そう言って入ってきた千怜にはある一着の服が握られていた

ピンクをあしらった丈の長いワンピースでフリルもあまりない

しかし上品さがありこれぞ千怜が選んだものだってのがよくわかった



「あらあら、これどうしたんですか、千怜様?」

「いざというときのために買っておいた。瑞希の私服だ」

「・・・千怜、あなたはボクの父親ですか」

「これにあのメイド服着たときのウィッグをつけて出かければ屋敷のものもわからないだろう」

「さすが千怜様、ナイスGJです!!」

「・・・・・・」



確かに先ほどまでのフリフリよりかはシンプルでこれなら大丈夫に見えた

それに千怜が選んでくれたのなら・・・



「じゃあ着てみます、お手伝いいいですか、結依さん」

「ええ!!」







こうして結依さんに化粧も少ししてもらい、長いウィッグをつけ外見は完璧に女の子になったボク

何故か出かける前に千怜と結依さんから写真をたくさん撮られたりしたけれど

ボクは買い物に出発した



スカートは歩きにくいなぁと、久々に履いた女の子用の可愛いサンダルをみながら歩いていた









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「ねぇ・・・廉馬。あと必要な食材はないよね、買ったよね」

「ああ、これで全部だ。・・・かったりーな、やっと終わった」




俺の名は近衛廉馬

由緒ある高級和食料理店の近衛家の息子だ

隣にいるのはその現跡取り候補の双子の兄・天満

そんな天満と俺は親から頼まれた食材調達に街にきていた



それもコンプリートだ!自由の身だ!!



食材は生ものなものではないので俺と天満はこのおつかいが終わったら遊んで帰ろうと約束していた

伊織でも呼んで遊ぼうかなと携帯を取り出した時だった――



「廉馬、前!!」

「え・・・うわっ!」

「あっ・・・」



誰かが俺と正面衝突した

相手側がぶつかってきた衝動で相手は倒れて地面に座り込んでしまった

俺はぶつかっただけで何もなかったが、前方不注意だった



「おっ、おい!気をつけろよ!!」

「は、はい・・・少々歩きなれていなくて、すみませんでした」



ぶつかってきた女に手を差し出す、俺も前方不注意だったし悪いと思ったからだ

そんな女は俺の手をつかみ、顔をあげた


そこにはピンクのワンピースを着た髪の長い女、まだ幼いようでしっかりとした綺麗な顔があり


そんな彼女と目があった瞬間

何かが弾けた



「す、すみません、うちの弟が・・・大丈夫です、か?」

「・・・は、はい」

「よかった、廉馬ほらちゃんと謝って・・・廉馬?」

「・・・・・・」



多分俺は顔が真っ赤だったに違いない

俺の携帯は伊織の番号をうつし通話状態で繋がっていた

しかしそんな携帯を気にする余裕も伊織が戸惑う姿を考える余裕もなかった



この綺麗な人でいっぱいになっていた―――








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一方、西園寺家では――



「みずきちが超絶に可愛いと聞いて!!!」

「お前暇だな、残念ながら既にこの屋敷には瑞稀はいない」

「遅かったあああ!!みずきちぃぃぃぃぃぃ」



楓が人の家にて悔しがりながら膝をついていた―――












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21話でした。
遅くなりました、20話を3月にあげたので4月中に1話はあげたいなと思い構想をまとめていたらこんなギリギリに。

時系列では前の話のすぐ後です。
桜之進の話はまだちょい後の話なのでお待ちくださいね。そんな回があるので今回は桜之進はお休みで楓がちょこっとですね。


1話以来の瑞稀の女装?登場です。
女の子らしい恰好をしたことがあまりない彼女の戸惑いなど出てたらよいですが・・・千怜と結依のお遊びですね。

そしてあまり出番がない近衛双子はここで活躍する予定です。
廉馬にフラグが立ちましたが、果たして?



次回は廉馬メイン回です。次回もよろしくお願いします。
ここまで読んでくださりありがとうございました。